偉大なる母の愛
私の大学受験のとき
私は一人東京にでて
一次試験が終わって
宿屋で二次試験に備え、
熱心に勉強していました
一月の終わり頃のこと、
夜間はめっきり冷え込みました
それで不覚にも
私は風邪をひいてしまい
二次試験を明日に控え、
私は途方にくれました
家を出るとき、母親が「これをもってきな」と言って
アリナミンの瓶を
渡してくれたことをふと思い出し
それを飲んで寝ることにしました
めったに薬を買うことのない母が
せめてもの、お守り代わりと考えて
東京に向かう私に渡しました
まさかビタミン剤が風邪にきくとは思いませんでした
ところが翌朝になると風邪はすっかりなおり
私は偉大なる母の愛の力を知りました
うれしいできごと
バス停で
一人の老婦人が乗ってきました
入り口付近の座席にいた私が
座席を譲ろうと立ち上がりかかると
向かいの座席に座っていた
若い母親が私より早く立ち上がって
席を譲りました
私の動作ののろさに気づき
自分が譲るべきであると
思われたにちがいない
私はうれしくなりました
すると母親といっしょに座っていた二人の子供も
老人たちが乗るたびに
つぎつぎに、すぐに席を立って
老人たちに席をゆずりました
それは今日のうれしい出来事でした
うれしい出来事
2010年11月24日 · コメント（3） · 未分類
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