利休の罪
おもてなしのブログで、
千利休の茶の湯のことを書きました。
千利休の進化段階は
さぞ高いだろうと思っていました。
或る本を見ると
あまり高い進化段階ではないことが分かります。
なぜでしょう?
千利休は
ともすれば見過ごされやすい
平凡な風物の中に侘び・寂びの美を発見し、
それを人々に知らしめた
いわば美の達人だったと思います。
現代風に言えばリサイクルの精神で、
茶室の飾りに古ぼけた船の側面の板を用いたり、
捨ててしまいそうな杉皮などの古材を用いて美を作り、
客人をもてなしました。
金の茶釜を作ったり、
高価な茶道具を揃えて客人を驚嘆させた
豊臣秀吉には決して理解できない美意識です。
しかし千利休に倣わんとする後世の人々の中には、
わざわざ大金をかけて古材を求め、
侘び寂びの世界を作ろうとしたことを知ると、
その発想の起源が千利休にあったことが推測されます。
「なんでも鑑定団」というTV番組を見ているとわかりますが、
美の鑑識眼が確かであるという方は別にして、
権威者が「価値がある」と評価したものに似た偽物を
庶民は高額のお金を払って手に入れます。
古ぼけた陶器の壺はそのような対象となりやすいです。
時代劇を見ていて時々茶壷が城一個の値段と同じだ
というセリフを耳にします。
このような価値は、
権威を求める人間の欲望によって作られた
投機的価値というべきで、
現代風に言えば仮想経済の価値です。
千利休が、
権威を求める弟子たちに茶道具を譲り渡すときに、
投機的価値を産むグラマーを作ったというべきです。
現代の言葉で言えば商業主義のグラマーです。
利休の罪
2014年02月22日 · コメント(2) · 未分類
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