リオ・オリンピックの出場権をかけた
日本女子サッカーの試合を見ました。
オーストラリアのチームとの試合の前、
選手は口々に「勝ちます」と言っていました。
韓国チームとの試合の時には、
「勝つしかない」という言い方でした。
結果はご承知の通り。二つのチームに負けました。
引退した澤穂希さんは試合を見た感想を聞かれて、
「選手たちみんな固くなっていた」と、
評していました。
私も素人ながら同じ感想です。
勝たねばならないというプレッシャーで緊張していたのか、
全体にのびのびとしたプレイが見られませんでした。
以前、スポーツ選手のプレッシャーについて、
述べたことがあります。
オリンピックの金メダルを目指して、
練習をするスポーツ選手は、
とりわけ、自己コントロールができなければなりません。
自己コントロールとは、
勝ち負けにこだわるあまり、
「勝ちたい」という欲望が強くなって、
自分のプレイができなくなるという
事態にならないようにすることです。
相撲では琴奨菊が白鳳と優勝をかけた勝負に臨む前、
白鳳がワザの練習、フィジカルな練習をしていたのに対し、
琴奨菊はジッと瞑想して、
心をコントロールしていたことが印象に残っています。
体操選手たちが、神業的な演技ができるのは、
「勝ちたい」という欲望に支配されず、
演技を「楽しむ」心になっているからだと思います。
フィギュァスケートの浅田真央選手も、
金メダルをとって欲しいという日本国民の要望に応えようとするあまり
プレッシャーのために自分の演技ができませんでした。
ラグビーの五郎丸選手のルーティーンは、
プレイに失敗したらいけないというプレッシャーを忘れて、
なすべきことに集中するためです。
なでしこジャパンに提案したいことは、
過去の試合のビデオで、
自分たちがゴールを決めたときのシーンを繰り返し見て、
その時の自分たちの心の状態を思い出してほしいです。
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