はじめに
まず初めに読者に二点ほどお断りしておかなければならない。この作品は、元々1910/7/23から9/10までの記事:「インド旅行記」という題名で第二部が独立した作品に仕上げられていた。その後、この旅行記を読んでくださった方の中から、「息子さんが閉じこもりを始められたきっかけと、そこから立ち直られたいきさつをお聞きしたい」という話を聞き、自分でも旅行記だけでは不十分であると感じていたので、あとから息子が閉じこもりを始めて、そこから立ち直っていく経緯を、第一部として私の視点からとらえたものと、第三部として家内の視点からとらえたものを書き加えたものである。家内の視点からとらえたものは、第二部の後に追加した。きっかけは、第二部のインド旅行記であった。
もう一つの点は、第二部の「インド旅行記」と第一部の「息子よ」と第三部を合わせたものは、ボリュームとしてはほとんどかわらないが、経過している時の長さがまるで違う。第二部の「インド旅行記」では、七日間の出来事が書かれているが、第一部の「息子よ」と第三部の「家内の手記」では、およそ十八年間の出来事が圧縮されて書かれている。このようになったのは、インド旅行記をきっかけにして、書いたからである。なお文中の人物名は、すべて仮名である。
私たちと同じように、閉じこもりのお子さんを抱えている方、そして家庭内暴力に悩んでいる方が、この本を読んで、何らかのヒントを得てくださったら幸いです。
”閉じ籠り”に寄せて(1)
2019年07月31日 · コメント(0) · 日記
タグ : 閉じ籠り
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