秘教日記

私は指定難病をわずらっている。そのため、毎年冬
と夏の時期にリハビリ入院を医師からすすめられる。
今回の病室で私の向かいのベッドの老人も難病で、そ
の病名は私と同じではないが、体を自由に動かせず、
絶えず看護師を大声で呼んでいる。看護師もその人だ
けを看護するわけに行かず、彼が呼び続けてもすぐに
は対応できない。“ナースコールを使えばいいのに”
、と私は思うのだが、その人は「ここの看護師は・・
・」（どうのこうのと愚痴を言いながら、叫び続けて
いる。看護師がやってくると、老人は「早く閻魔さま
の下に行きたい」と言った。看護師は「○○さんが行
きたいのは天使の所ではないの？それとも、人には言
えない何か悪いことでもしたの？」とチャチャをいれ
る。どうやら、二人とも閻魔大王は地獄の鬼だと思い
こんでいるようだ。閻魔大王とはカルマの主のことだ。

私は心の中で“閻魔大王は三途の
河を渡ってきた死者を、エンマ帳を見ながら、地獄行
きか天国行きかを弁別するだけで、地獄の鬼ではない
のに”とさけんだ。
その話はともかくとして、正直に言えば私も老人と
同様に早くこの世を去ってあの世に行きたい。しかし
、チベットだったかエジプトだったか忘れましたが、
「死者の書」という本に死ぬ時の心得が記されていて
、あの世でも無駄な時間を過ごさないようにしたいも
のである。死後の世界がどようになっているか、もう
一度スエーデンボロルグの本「霊界探訪」を読んでみ
たい。