秘教日記

小池龍之介著「偽善入門」を読んで。
この著者によれば、
100%完全なる善人はいなくて、
何パーセントかは、
偽善の偽の要素が含まれているということです。
 
ここであえて秘教の用語を
持ち出す必要はないかも知れませんが、
長年秘教に接してきたせいか、
私はすぐに秘教の用語に置き換えて
理解する癖がついています。
 
偽善の偽の部分とは、
秘教で言えば、
パーソナリティー（エゴ）意識の部分です。
 
善の部分とは、
魂意識の部分です。
 
親切そうな言動も、
何パーセントかは自分のためという部分があって、
相手のためというふりをして、
「自分のため」という部分に
敏感な思春期の若者が、
そのことを嫌い
偽悪に走り勝ちであることは、
自分を傷つけることになるということを、
脳内に分泌する負の分泌物から説明されています。
 
だから偽善であってもよしとします。
 
相手の言動の中に偽の要素、
つまりパーソナリティー意識の要素があるとしても、
それについて批判的・反抗的態度は、
自分を傷つけるだけだと主張されます。
 
この手法は先にご紹介した
「超訳　ブッダの言葉」の
カルマについての説明と同じです。
 
表面的には愛他的と思われる言動の中に、
利己主義の要素があることに気づいても、
咎めだてせず「許し」の心を持つこと、
そして自分の方からも積極的な偽善こそが、
心を平安に保つコツであることを説いています。
 
マイトレーヤの
愛について述べられていることと併せて
一読をお勧めします。