信頼(2)
私のヨガの師匠は元海軍の兵隊さんで、
軍功をたてて金鵄勲章をいただいたこともある方でした。
しかしそのことはおくびにも出さず、
自分が偉い軍人であったという雰囲気を出されることはありませんでした。
先生が金鵄勲章をいただいているということは、
先生のお弟子さんで身の回りの世話をしていたおばちゃんから私は聞きました。
或る時先生はご自分が中国の青島(チンタオ)に派遣されて、
島の制圧という任務についているときの話をされました。
日本軍を監視する役目を任されてスパイ活動をしていた島の土民が捕えられて、
隊長である先生の下に連れてこられたとき、
どのように言葉を伝えたかわかりませんが、
先生はその土民に向かって次のように語りました。
「わしはお前を成敗することはしない。
その証拠に、ほらこの拳銃をお前に渡そう」と言って、
身に付けていた短銃をスパイの土民に渡されました。
土民は、中国本土から来た国民党軍に、
日本軍に捕まったことがあると知れると、
それだけで処刑されること多かったようです。
先生に命を助けてもらったその人は、
拳銃を渡されて目に涙を浮かべ、
ありがとうございますという意味の言葉を何度も口にしたそうです。
以後その土民は先生が隊長を務めていた日本軍のスパイとして、
中国軍が潜んでいそうなところを先生に教えてくれるようになったということです。
信頼(2)
2014年10月23日 · コメント(1) · 未分類
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Hiram // 2017年03月28日 3:32 AM
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