秘教日記

BC著/石川道子訳｢協力の術」という本の148頁に、
ブラヴァツキーの死後、
神智学協会が、
ジャッジとオルコットによって結晶化されたことが書かれています。

結晶化という表現ではなく、
組織の硬直化という表現ですが、
結晶化と同じ意味です。

今日はこの問題について考えます。

どのような組織でも、
権力や権威に特別に強い関心を持つ人々がいるもので、
神智学協会のような秘教グループも例外ではなかったのです。

クリシュナムルティが、
彼を取り巻く教団を解散させたのは、
マイトレーヤがオーバーシャドウという形ではなく、
自ら｢人の子」として、
キリスト（世界教師）という役割を
果たす決意をされたという理由もありますが、

自分たちはハイラーキーの重要ポストに就くことになるという
グラマーに包まれた人々が彼を取り巻いていたからだ、
と私は個人的に思っています。

二千年前にイエスがやってきたとき、
パリサイ人やサドカイ派の人々は、
旧約聖書には｢安息日には何もせず休息すべし」と書いてあるので、
イエスが安息日に治療を行ったことは、
神を冒涜する行いであると断じて、
イエスを磔に追いやりました。

ユダヤの司祭たちは、
自分たちの権威が失われることを恐れたのです。

｢新しい酒は新しい革袋に」という言葉は、
象徴的表現です。
この表現の意味は、
｢新しいアクエリアスの精神は、
新たに作られた有機体から伝えられる」
という意味です。

安定化を求める人々によって、
組織は年月とともに硬直化（または結晶化）します。
物質（肉体）のみが全てであると思い込みが
私たちの意識の根本にあるからだと思います。

BCが組織に代わる有機体を提案しているのは、
｢組織は岩盤の上に乗る」おそれがあるからです。

イニシエーションの道を志す人は、
自分の中の安定化を求める権力志向というグラマーに
注意深くありたいものです。