学生時代に友人たちと尾瀬ヶ原に行きました。
途中、燧ケ岳(ひうちがだけ)に登りました。
標高2256mの山ですが、
登っても登っても頂上が遠ざかるようで、
登山経験の浅い私には、
果てしなく高い存在に見えました。
心の中に急ぐ気持ちがあったからかもしれません。
朝日を受けて金色に輝く、
葉叢(はむら)の美しさに感動しました。
それからは、
ゆっくりと周囲の風景を楽しみながら、
ただ一歩ずつ前進しました。
いつの間にか頂上に達し、
そこで仲間とともに前後不覚になって、
爆睡しました。
登山とイニシエーションの道は似ています。
「・・・前進への道は険しいが、
登ることは可能である。
登り径には道標が置かれている。
その径の曲がり角ごとに、
わたしの覚者たちがあなたがたを案内し、
そして次のステップを示すであろう」
(「メッセージ第88信」より)と。
私は「わたしはあなたの額に触る」という表現をみたとき、
亀のように、謙虚に、たとえゆっくりでも、
登って行こうと心に決めるなら、
アラン・レオがインドでイニシエーションを受けたように、
覚者が額に手を当ててくださるかも知れない、と思いました。
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