デイ・サービスに出席すると、
まず体温と血圧を測定してもらいます。
体温計が体温表示すると、
ピーピーピーと小さな音でそのことを知らせます。
老人たちは耳が遠くなっている人がほとんどですが、
中には体温計の鳴らす小さな音をいち早く聴きつける人がいます。
そのようなひとの耳をスタッフたちは地獄耳と言っています。
ところで、
なぜ地獄耳と称するようになったのでしょう？
こじつけの解釈ですが、
その理由を私なりにあれこれ考えてみました。
以下は私の独断と偏見です。
信じる信じないは別として、
仏教説話は次のように説いています。
生前の悪行によって、
死後の世界が振り分けられ、
極楽浄土に行ける人と地獄に落ちる人がいます。
地獄の世界から抜け出そうとする人は、
人のうわさ話や密かに語られる話でも必死に聴き耳をたてます。
その中に地獄から抜け出せる
ヒントがあるかもしれないと思うからです。
地獄から抜け出すためには、
ただ聞いて知るだけではダメで、
知ったことを実践しなければなりません。
実を言えば、地球上の現実世界が宇宙から見れば、
地獄であるとヨガの先生が言っていました。
つまり、地獄耳とは小さな声で話されることに、
その中に地獄から抜け出せるヒントがあるかもしれないと、
注意深く聴く耳です。
地獄 物質界
餓鬼 アストラル界
畜生 メンタル界
修羅 コーザル界
人間 ブッディ界
天 アートマ界
上の界に行くほど、敏感で意識の質も高まりますが、
苦痛も大きくなります。
畜生道は、横生（おうしょう）、傍生（ぼうしょう）などといわれてます。これは、メンタル体は、人生を知らないからです。メンタル体は分析するだけで、生きることを知らないからです。メンタル的人生は傍らを横切る中心のないものとなるからです。
人間道に勝る食事ではあるが、竜王の食事が最後の一口がカエルに変わるように、修羅の食事は食べ終わるとき口の中に泥が広がるといわれています。
高位マインドは、明晰で意志に満ちてますが、人生の味はわからないことをあらわしてます。
ブッディ界からしたら、高位マインドですら、幻想です。
修羅道は、知力と能力などに長けた高位マインドの慈悲なき残酷な世界なのです。
ブッディ界の愛の意識を十分に持つもののみが、人間とよばれます。
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