幽霊の話しで思い出すのは、
笹目さんの体験記「神仙の寵児」に書かれている
次のような話しです。
笹目さんは朝鮮半島にある白頭山に住む神仙の命を受けて
太平洋戦争前、日本が満州に傀儡政権を作っていた頃、
蒙古民族のチンギス・ハンの誇りを回復させるために、
蒙古の若い人々に教育を受けさせようとしました。
蒙古の若い人々を満州国に呼びよせ、
大きな屋敷をリフォームして寮のようにした家で、
共同生活をさせようとした。
金持ちが所有していたであろう古い屋敷を、
笹目さんは安く購入することができた。
訳ありの古い屋敷だった。
古い家を購入後、
笹目さんが一人住みこんでみると、
毎晩幽霊らしき者が屋敷を徘徊していることがわかった。
長い髪がボウボウで、
恐ろしい形相をした女性の幽霊でした。
笹目さんは、その屋敷から逃げ出したりせず、
それから毎夜灯明のあかりを便りに、
般若心経を朗読し、幽霊に聞かせました。
何日かそれを続けると、
幽霊の形相が柔らいできて、
遂には般若心経の意味を理解したのか、
笹目さんにお礼の挨拶をして、
その屋敷を去って行ったそうです。
幽霊はサトって、
幽界から霊界へ移って行ったようです。
肉体を離れると、
般若心経のような難解なことばも、
理解できるようになるのですね。
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