秘教日記

およそ３５年前、私は所謂神秘体験をしました。奈
良県の外れにある天河神社に参詣したとき、奉納舞台
の階段に座って瞑想しました。その時の体験です。う
まく説明できませんが、遠くから聞こえてくる小鳥の
囀りや自転車の走る音が、自分のお腹からきこえてく
る。自分の外で起きている出来事は、その実自分の体
の内部の出来事で、自分の小さな肉体は、その実一番
外側にある皮にすぎない、という奇妙な感覚です。そ
してすぐ隣に腰かけている友人とは皮で繋がっている
という感覚です。
今日（6/19）突然このことを思い出したのは、その
時の体験とは全く逆の（？）感覚を体験したからです
。つまり、世の中は緊急事態宣言が徐々に解除され、
今日から県境を越えての移動が許され、野球の試合も
、無観客の状態ながら、開幕された。外出自粛の規制
が解除され、県外への移動、観光旅行などが行われて
いる、とＴＶニュースは伝えていた。その他河井前法
相と案里参議院議員の逮捕、米大統領トランプ氏の人
種差別的発言に抗議するデモが治まらないことを伝え
ていました。父親が自分の息子を刺殺したという悲惨
な事件の報道もありました。これらの出来事は私の外
側で起きていることで、私とは全く無関係だ、という
感覚です。３５年前の神秘体験とは何と違う感覚だろ
う？35年前には、外の世界だと思っていたことは全て
自分の内部の出来事で、自分の小さな悩み事は些細な
ゴミのようなものだ、という感覚と、ニュースで知る
世の中の全ての出来事は無関係だ、という今日の感覚
は逆転している。