今日はグループ治療について考えてみたい。
昔から、複数の人々が力を合わせると1+1=2という計算とはならない、それ以上の力が発揮されることが言われてきた。法隆寺の五重の塔を建て替える仕事をされた宮大工の西岡常一氏の「木に学べ—法隆寺・薬師寺の美」という本に書かれているように、五重の塔の木組みのもとは、人の和の心、協調する心であることが秘伝として伝えられていることを述べられている。大勢の宮大工が心を一つにして仕事に取り組まなければ、千五百年も持ちこたえられる塔を建てることはおぼつかない。匠の技を伝えること以上に、人々の統一された意志を作っていくことが秘伝とされるほど、重要な要素であったのだ。
建築に限らず、スポーツの世界でも、現在行われているサッカーのチームをみると、身体能力の勝っているメンバーがそろっているチームよりも、全メンバーの協調姿勢がはっきりと出ているチームのほうが勝利をおさめている。
協調した心によって、協調的ではないときには発揮できなかった能力が発揮できるようになることは、人々が経験的に認識している。ただ、人の能力という目には見えないもののことであるから、その意義について科学的にどのような利点が生まれるかを調査することもできない。しかし、目覚めた人はこの協調とか和の精神ということから発揮されるとてつもないパワーに気づいて何よりも協調ということを重視する。
かつて、キリストはこう言われた。「私の名において、三人の人が集まれば、私はそこにいる」と。日本の諺に「三人寄れば文殊の知恵」というものがある。
治療の仕事においても、三人の人が意を同じくして治療しようとすると、そのエネルギーは、たぶんブッディ界のエネルギーではないかと思われるエネルギーが発揮される。それほど奇跡的な治療がなされるのである。キリスト自身がなされたような治療である。
これからの世界は、グループ活動が脚光を浴びるようになる。そのようなことがニューエッジ運動を取り上げる人々によって主張されている。
グループ治療
2010年06月24日 · コメント(0) · 未分類
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