「すずきさん、インド旅行にいかない?」。それは、出発の日の一ケ月前のことだった。「行きたいけれど、経済状態は豊かではないので、一度家内に相談してみます」と私は答えた。安藤さんは「奥さんに相談する前に、ババ様に先にお願いしておきなさい。『どうか、私をインドに呼んでくださいって』」。
そのお願いが、本当に効力があるかどうか、私にはわからない。しかし、サイババを知った人は、そのような祈りが効果を持つものである、という理解にいたるのだ、と私は解釈した。私は素直な気持ちで、朝の瞑想の時に「ババよ。私をインドに呼んで下さい」と祈った。
その日の夜、おそるおそる家内に言った。
「あなたに、ちょっと相談したいことがある」。
「なに?」。
「私は息子が立ち直ってくれたのは、サイババの御陰だと思っている。それは、私たちが困難の状況にあるとき、相談にのってくださったBK氏が、『息子さんのことは、サイババにお願いしときます』とおっしゃっていたから。サイババにお会いして直接お礼の言葉を一言伝えたい」。
「いってらっしゃい」と、意外にはやい返事だったが、すぐにその後で
「一人で行くの? 私もいっしょに行く!」と言い出した。
彼女はサイババという存在のことをどの程度理解しているか、私にはわからなかったが、彼女も行くと言った以上、サイババについてできるだけ、多くの情報を彼女が得ておくことが望ましいと私は考えた。なぜなら、サイババに呼ばれた人しか、ダルシャンを受けることはできないのであるから。彼女がサイババに呼ばれるとは、今の時点では考えにくい。それで、青山さんが書かれた「真実のサイババ」、「理性のゆらぎ」、「アガスティアの葉」などの本を彼女に読んでもらった。そしてBK氏がサイババについておっしゃった言葉を伝えた。
「サイババは、この地球ロゴスの摂政(注37参照)の仕事をしておられます」。
つまり、彼は聖書の中でイエスが「父は、すずめ一羽(注38)が地上に落ちるのも御存知です」と述べているように、この地球上のできごと全てを認識できる方であることを説明した。
「サイババは、私たちには感知できない、鉱物や植物や動物たちの意識すべてを認識できる神人だよ」と私は彼女に伝えた。
あとがき(1)
2010年09月07日 · コメント(0) · 未分類
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