去る８月１５日にNHKは、
天皇の玉音放送を中心にした特集番組を放映しました。
この番組をみて、
戦争を終結させることが如何に困難であったかが分かりました。
日本が戦争に負けることはありえないと教育されてきた人々の
メンタリティを１８０°方向転換させることですから。
天皇と時の総理大臣、対、陸・海・空軍の大臣たちとの意見の対立や、
生き残った特攻隊員や元兵士の証言を織り交ぜて、
番組は作られていました。
その中で特に印象に残ったことがあります。
玉音放送で終戦宣言がなされた後も、
その放送を聞くことのなかった部隊は、
特攻隊員に出撃を命じましたが、
一人の勇気ある兵士は、
｢その命令は上官殿の個人的な命令ですから従えません」と言って、
特攻命令を拒否し、
多くの同僚たちの命を無駄じにから救いました。
｢お国のために命を捧げる」という犠牲の精神が美談として、
広く国民全体に行き渡っていたこの時代に、
上官の命令に背くことはとても勇気あることです。
｢一億総玉砕」の洗脳が進んでいたこの時代に、
かくも冷静なメンタリティを持った人がいたことが、
戦後日本の復興を奇跡的なものとしたのではないでしょうか？
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