「もどってきたアミ」(エンリケ・パリオス著/徳間文庫)の中で、
アミはペドゥリートを彼の恋人ビンカの星に連れて行きます。
ビンカの母親から、ペドゥリートとビンカに、
自分の星の自滅を防ぐよう、人々に
愛を伝える使命を持つ二人が無垢な幼子の心を失わないように、
誘惑に気をつけるように言われます。
誘惑について、考えました。
ここ老人ホームにいる私も、
嘘を言いたくなる誘惑があります。
私は普通に歩けるようになりたいと思っていますが、
普通に歩けるようになると、この施設を出なければなりません。
ここは要介護1から要介護5の人を受け入れる施設です。
市の福祉課の介護認定の調査員が来て私に今の状態を質問しました。
私は要介護1の認定を受けている限り、
この施設にいることができます。
だから認知症の症状があるかのような受け応えをしようかな、
という誘惑にかられます。
施設のケヤーマネージャーは、
「認知症の症状がないと要介護1に認定されないから、
日誌にトイレの介護をしているように、
報告しておきましょうか?」と私に言いました。
「いいえ、真実を報告してください」と私は言いました。
調査員に要支援1の認定をされると、
施設から出ていかなければなりません。
住む所のない私は、
要介護1の認定を受けるために、
嘘をつくように誘惑されます。
些細な嘘だと世間の人々は考えるでしょうが、
些細な嘘も決してつかないように、
主の教え:「マインドに正直に」を守ろうというのが私の決意です。
ohira // 2017年03月17日 5:46 PM
一度もうそをついたことのない人は美しいでしょうね。