将棋をさしているとき、
誰かが言いました、
”小林麻央も死んでしまった”と。
芸能界に疎い私は、
小林麻央さんが乳ガンを患い、
その闘病記をブログで発信しているということだけは
知っていました。
昨夜のニュースキャスターでも、
麻央さんの死去が報道されていました。
同病相哀れむではないですが、
私もガンを患った者として、
麻央さんの動向に注目していました。
昨日の衝撃で、
私は次の箴言を思い出しました。
”いのちを得んとする者は、いのちを失い、
いのちを捨てんとする者は、かえっていのちを得る”
これは古代から伝わる秘教の教えの中の言葉です。
私は、ガンを患ったとき、
死にたいという気持ちがあったのでず。
私と違って麻央さんは、
手厚い看護を受けていたのに。
麻央さんには、
幼い二人の子供がいて、
残りの人生を楽しもうというリラックスした心境には、
なれなかったに違いない。
麻央さんの場合、抗がん剤の投与は、
却ってガン因子の力を強化することになったかもしれません。
話はかわって、
今朝(6/25)の朝刊を読んでいたら、
中日春秋に麻央さんのことが言及されていました。
司馬遼太郎の「龍馬がゆく」の、
最終回の文が書き変えられていたというのです。
「天が、この国の歴史の混乱を収拾するために
この若者を地上にくだし、
その使命が終わったとき惜しげもなく、
天にめしかえした」と書き変えられたというのです。
「惜しげもなく」の部分は、
当初は「惜しむように」とされていたそうです。
なすべきことをなし終えて、
充実した生涯を生きた人は、
いたずらに生き延びることがない。
麻央さんの短すぎる人生は、
龍馬の生涯になぞらえられる。
私たちも生き延びて無駄な人生を送らないように、
気をつけたいです。
老人ホームの生活は、
そんな思いを私にいだかせます。
麻央さんがガン患者だけでなく、
多くの人々に愛され、
勇気を与えるブログを書き続けたということは、
豊かないのちを生きたことになりますね。
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