”何にも悪いことをやっていないのに”
これは、アルツハイマーの症状を呈している
同じ老人ホームに入居している方のいつものセリフです。
”私はどうしたらいいですか?”
”何もわからんもん”という言葉を
その方はしばしば口にしています。
そしていつも家に帰りたいと言っています。
スタッフはその度に、
”今日はここにお泊りです”と応えています。
その方は認知症で、
マインドはプリミティヴです。
自由がない、という状態について、
考えてみます。
この老人のことを話したら、
友人の一人がある時こんなことを私に言いました。
”自分の子供であっても、その自由意志を冒して、
自分の意志を押し付けるということをすれば、
子供が大きくなってから、
そのしっぺ返しがくる。
子供に強いられて老人ホームに入れられる”と。
ところで、隠語で死者のことを、
”ほとけ”と呼ぶことがあるようです。
”ほとけ”は、”ほどかれた”という言葉と関連があり、
”解放された”という意味につながっている、
というのが、私の独断的解釈です。
サトリを開いて、
”仏陀”のように人の心を読む、
などの超常能力を持つわけではありませんが。
死体となった肉体からは想像できないが、
意識の働きは、まさしく”ほとけ”のようです。
”死についての理解”というタイトルの記事を参照してください。
”ほとけ”は隠語ですが、真実を表している、
というのが私の感想です。
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