秘教日記

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新しい時代に人は大いなる目的を持つ。人類がイニシエーションの 道を発見し、それを辿ることになるということを、ハイラーキーは 予言しています。エベレスト登頂を成し遂げた人々が出現したことは、 ハイラーキーの予言が正しく実現される証しです。世界最高峰登頂の 出来事は、イニシエーション達成の予兆となっています。

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閉じ籠りに寄せて:息子よ(16)

2019年08月16日 · コメント(0) · 日記

ボーリングの仕事
ボーリングの仕事は、先に書いた紅葉狩りのような気楽な仕事ではもちろんない。上記の体験は、特別なもので、忘れることが出来ないものであった。
日頃の仕事は、私の体力ではとても辛いものであった。貫入試験をして、資料を採集するさいに、親方がディーゼルエンジンについたはずみ車にロープを巻きつけ、そのロープをたくみに操って、三十キロほどの重りで、ロッドの上端を繰り返し叩き、先端部を地盤に突き刺さるようにする。その時、助手は三メートルほどの高さがある三又の上にのって、ロッドを両手で支えていなければならないのだが、だんだん夏に近づいてくると太陽の直射日光が非常につらい。途中で倒れてしまうのではないかとさえ思う。そして資料を上げる時に、ロッドを地表に出すときと、反対に再びロッドをつないでいき、それを孔の中に下ろすとき、時には孔の長さが数百メートルとなるので、その仕事を終えた時にはへとへとになってしまう。
真夏の暑さ、真っ盛りの最中にそれをやった。岐阜県多治見市のある地区のアスファルトで舗装した道路上で仕事をした時のことを思いだす。
昼休みの食事時、日陰にはいって、弁当箱を開ける。くたくたに疲れていて、空腹の筈であるが、食欲がない。どうしても御飯が喉にとおらないのである。喉が乾いているので、水だけは飲んだ。親方は心配そうに、私の方を見つめていた。食後に、麦のジュースと称して、私に缶ビールと缶ジュースを買ってこさせ、親方は麦のジュースを飲んで、ひと眠りである。私も昼休みには、いつもひと眠りするのであるが、その日は昼休みが終わっても、前後不覚に眠り込んでいた。「おい」という親方の大声でやっと目が覚めた。体が疲れきっている。
夕方六時ごろ、多治見の仕事から会社へ戻る帰り道、私は親方が運転するトラックの助手席に座って、ぼんやりとフロントガラスの前方を見ながら、「死にたい」という思いにとらわれていた。事故か、仕事中の落下事故なら、労災保険が下りて、家族は助かるなあ、などとぼんやりと考えていた。そのとき、心の中から、声無き声(「沈黙の声」)が聞こえてきた。
「永遠の中に生きなさい」。
誰がこのことばを送ってくれたのだろう。私はびっくりした。たぶんヨガの先生だろう。今思えば、私の先生ではなく、テレパシー能力に熟達した覚者だったかもしれない。

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