秘教日記

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新しい時代に人は大いなる目的を持つ。人類がイニシエーションの 道を発見し、それを辿ることになるということを、ハイラーキーは 予言しています。エベレスト登頂を成し遂げた人々が出現したことは、 ハイラーキーの予言が正しく実現される証しです。世界最高峰登頂の 出来事は、イニシエーション達成の予兆となっています。

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閉じ籠りに寄せて:息子よ(20)

2019年08月20日 · コメント(0) · 日記

先生は、しきりに息子をほめていた。感性が鋭い、とか、意志が強い、とか。そして、暗に息子に対する見方を変えるように私に促した。
先生自身が指導を受けられていた、ある霊的指導者の主催する研修会に私たちも夫婦揃って参加した。それは、愛知県と静岡県の県境にある、茶臼山という標高五百メートル位の山の山頂付近にある、キャンプ施設を使って行われた。私たちを入れて六人程の参加者がいた。夏の終わりの一日、私たちはチベットで修行してきたというその指導者の教えが書かれたノートを読み、キャンプファイアの火を囲みながら、当時評判となっていた宮崎駿監督の映画「となりのトトロ」の中に出てくる妖精の話しが話題となっているのを聞いていた。そして肝試しと称して、数百メートル離れた灌木の林の中に、小さな祠があって、そこに置いてある品物を、二人で、私たちの場合は夫婦でとってくることになった。
暗闇の中、灌木の間をぬって進んでいくと、細い道の脇の茂みの中に、ボーと淡く光を発するものがいるという。それが妖精たちであると、若い人たちは言っていた。私は「となりのトトロ」という映画を見ていないので、そのような妖精のことはまるで分からなかった。しかし、深い靄が山全体を覆っていて、カンテラをかざして歩いていくものの、数メートル先は、闇に包まれたままだった。そんな中、遠くに目印となっているカンテラの、仄かな明かりが目にはいり、その方向を目指して暗闇の中を歩いていった。
その時に気づいたことであるが、靄に包まれた闇の中を、遠くに微かに見える明かりをたよりに、一心にそちらを向いて歩いていく自分たちの姿が、その時の自分たちの状況を象徴的に表していることに気づいた。この体験から時として内界の情況は外界の情況によって暗示的に示されるというアイディアを得た。私たちは、周囲が見えず不安を抱いて、ただ前方の仄かな明かりをたよりにして、一心に歩いていく。まさしく、今がそのような状況にあるのだとその時二人で話しあったことを覚えている。「ホワイトマジック」という本に書かれている弟子が辿る象徴的人生行路そのものだった。
このような、研修会を、その後三回程受けたことを思いだした。
そして、一宮の心理療法士の所に度々かよった。先生は、もしよければ、先生自身が、息子さんを説得するために、出向いていきますと言っていたが、ついにそれを先生に頼むことは無かった。

がんの手術
朝のまだ薄暗い時、たぶん五時半頃だったと思う。親方が迎えにきてくださった。九時には現場について仕事を始めなければならないので、現場が遠い時には、私が親方の家まで出勤するのでなく、親方が迎えに来てくださるのが常だった。私は弁当箱を入れたナップザックをさげて車に乗り込むと、親方が私の顔を見るなり、「スズキさん、今日は仕事を休んで病院にいってらっしゃい」といわれた。「顔が青白い。普通ではないよ」。

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