はじめに
リアリティは、私たち一人ひとりが観察しているものとは少しずつ異なっている。家内と私の二人が同じことを経験しても、二人の手記を読むとそのことがよくわかる。
とくに、息子の精神病院への入院についての二人の記述に差異があるが、そのままの形で載せることにした。以下は家内が寄せてくれた手記である。
(家内の手記より)
愛くるしく、コロコロ笑い天使のように振る舞う赤子に、癒され心ほぐされ生きる活力を十分与えられてきたのに、とげとげしくささくれた子供に育ててしまい、後悔と自責の念に苦しみ、そこから自分の問題に気付き、家族の修復を始める中で、思いの大切さに気付き、子供を通し生き直して行く長い道のりの、たどたどしき軌跡である。
問題行動を起こす子供の親は子供の行動に注意が注がれ、この問題行動を何とかしなければとまず動く。子供を何とか治そうとするが、実は子供は親の影を表現しているだけで、真に問題なのは親本人なのである。わが家の問題も、結論から言えば、夫婦のあり方、ひいては個々の人間性の問題に帰着するものだった。
子供の行為によって家庭が崩壊したのではなく、夫婦関係そのものが崩壊を招いていたということのようだ。
閉じこもり(2)
2019年11月21日 · コメント(0) · 日記
タグ : 精神
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