秘教日記

「ホワイトマジック」前書きに次のように書かれている。 “・・・　４．展開。太陽系の中心部にある生命は、有限 な人間が未だ想像することも出来ないあの宇宙の諸エネル ギーの進化的展開を生み出している。同様に人間に於いて 、我々が霊の様相と呼んでいるエネルギー中心は（物質即 ち質料〔サブスタンス〕を媒介として）我々が魂と呼んで いる形態顕現の中で最高水準のもの（即ち、人類王国）の 進化的展開を生み出している。人は三界での存在の最も高 級な産物である。人という言葉によって、私は霊的な人、 即ち、化身している神の子を意味している。全ての自然王 国（人間、動物、植物、鉱物）の形態は神の子の顕現に貢 献する。神の第三様相のエネルギーは第二様相である魂を 啓示する傾向を持ち、他方、第二様相は、最も高級な様相 を啓示する。Ｈ・Ｐ・ブラバツキーのシークレット・ドク トリンは次の言葉の中でこのことを正確に表していること を覚えておかねばならない。即ち、「我々が一存在形態と 見なす生命は、物質と呼ばれるもの、または不正確に我々 がそれらを分離させて、人間の中の霊・魂・物質と名付け ているものの中に顕現している。物質とは、この存在界で 魂が顕現するための体であり、魂とは霊が顕現する為、更 に高位の界にある霊の体である。これらの三つのものはそ れら全てに行き渡る生命によって統合され、三位一体をな す。」（シークレット・ドクトリン　一巻79頁-80 頁) 　物質の使用を通して、魂は開花し、人の魂の中でその頂 点に達する。そして、この論文はその魂の展開と、人によ る魂の発見に関与する。 物質科学界の天文学者達は、現宇宙は原初のビッグバンに よって放たれたエネルギーによって、膨張し続けていると 述べている。この膨張が頂点に達すると、続いて宇宙は収 縮する。かくして、宇宙は膨張と収縮を交互に行う。膨脹 する宇宙のことを、神智学では“ハンの昼間”と称する。 収縮する宇宙は“ハンの夜”と称し、“ハンの昼”と“ハ ンの夜”を合わせて“ハンの一日”即ち神の一日に当たる 。“ハンの昼間”に鉱物界から天使界まですべての存在は 進化する。即ち、“展開する”。“ハンの夜”の間は退化 の道を進むことになる。退化と言っても、膨張しきった点 から収縮するのであるから、“光”は以前よりも強くなっ ている。イニシエーションの道が次第により難しいものに なる。二千年前と今日ではイニシエーションの条件が大き く異なる。二千年後のキャプリコーンの時代には、今のア クエーリアスの時代のイニシエーションの条件が更に難し くなることを私たちは覚えておくべきである。